鬼/たもつ
 


だるまさんがころんだので
うしろを振り返ると
大切な人たちはもういない

草原のように広いものがただ延々と続き
中くらいの動物が
美味しくなさそうに草を食んでる

わたしは組成されている
数パーセントのおそらく嘘を含んで
昨日言えたことが
今日は言えなくなってる

動物を少しかわいがって
丁寧に穴を掘り
だるまさんをひとつひとつ埋めていく
こうしてわたしの鬼も終わる




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