脱力症/
茜井ことは
眼を閉じれば
夢もない空が続くばかり
あなたのために歌うつもりが
もう言葉を忘れた
無言の束縛などありはせず、結局は全て
あなたに委ねられている
数えることを怠ったせいか
泣きながら目覚める朝は多くなりすぎた
語呂を合わせて
意味の無い毒を嘔(もど)し続ける
あなたがただ、耳元で囁いてくれたら
何も聞かなくてすむ
それだけだったのに
戻る
編
削
Point
(2)