冷や汗をかいて飛び起きたら全部夢だった/ジム・プリマス
目を覚ますと
空は薄い黄色に染まっていて
何事かなと
外に飛び出すと
空からは
色々な色のコスモスの花軸が
ひらひらと先回しながら落ちてきて
それは人間の近くに落ちると
紫色の稲光になって
嘘をついた人間の身体にまとわりつき
その人間の身体の上のあらゆる方向で
明らかな悪意のこもった
モノクロの再現映像を展開するのだった
黙っているほうが賢いんだよ
ためしに嘘をついてみようとしたら
本当に舌が痺れた
パチパチと紫色の稲光がはじけるたびに
そこらじゅうで悲鳴が上がっていた
恐ろしくなって逃げ出そうとした
冷や汗をかいて飛び起きたら
全部夢だった
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