自然への反乱/
渡邊永遠
空が、泣いています
山が、泣いています
川が、泣いています
雲も、泣いています
海は満ち干き
太陽は昇り降り
川は上から下へと流れて
風は、自由自在に気の赴くままに
どこかで大きな命の玉が
元気に産声をあげました
どこかで長年磨かれて小さくなった命の玉が輝きを失い声を失くしました
私の愛する人たちの手は
いつも、いつまでも温かくあってほしい
そう、願うことは
ひそやかな私の
自然へのたったひとつだけの反乱です。
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