八月、夏の言葉/まれ
 
沈黙が懐かしい    セミの声
 ぼくはここにあるもので満足しようとしている

熱帯のような通り雨の中
     出かけようと支度するきみの、
              理由を知りたい

何のせい?        
        どんな現実もきみを傷つけない

きみは雨にぬれて笑う


町を歩いている
虹たちが笑いさざめく    
大きく揺れて戻ってくる、太陽は
              見つけ出すだろう
      光ることばを
  静かに 滴る  雨のしずくを
             ぼくらは飲むだろう
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