三つの詩を読んで/生田 稔
 
絵画とも言え、人の感覚にクールなインパクトや美しいストレスを与えるものであるに違いない。やや強い恋を漂わせながらそれを抑えた落ち着きもあるよい作品であった。
「土に腐蝕した躯
奇跡の孔雀の色彩は
燃えた様に
震えた様に
空中には寝返りの浮世絵
吐息と履歴書の季節」 この連が印象的であった。

 創書日和。【初雪】佐々宝砂さん
について。
 何ともいえない作品である。あっけらかんとした感じがしないでもない。「壊れ物としての人間」とういう作品が大江健三郎にある、読まなかったが。この詩の内容はそういっているようだ。Life is but a dream.ということも言えそうだ。だが意
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