63、No.1 【なんばーわん】/
雨宮 之人
人差し指を天に
ナンバーワンは指差して
「1」と書かれた旗の下
笑顔で 列を作っている
みんな なりたくて
ナンバーワンになりたくて
血眼に走って 転んで
膝をすりむいたら オンリーワンになる
生まれた時から
君ひとりだけの命を抱えて
美しい当たり前で 世はこともなし
目指した道を指差せば 顔をそらして笑う
それならスポットライトは誰のためにあるのだろう
既に太陽に、等しく照らされて私たちは
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