手をふる明日/夕凪ここあ
 
ハロー、グッバイ
の片隅で
呼吸してる
感傷ばかりしてないで
なんて
明日が迫ってくるから
やさしさに
触れたがってるハロー、グッバイ
また
まわる世界

夜の窓を
知らないで開けてしまった
悲しい夢ばかりを
見ていた
君の手のひらと
すれ違い
私の温度と
君の温度は
微妙にずれて いて
いつかのオレンジみたく
浮遊してる
夜には
粒子にさえなって
手の届かない距離、で


小さい頃は
なんでもなかったハロー、グッバイ
なんでもなかった、はずの
痛みが沈殿して
揺れるたびに渦巻いてた
気づく頃には、もう
どうしようもないほどの
悲しみになって、また痛んでる



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