夢をみたがる君にまたがる/________
ってまもりたいものであった
こんなことをしていても真剣な空気にはならなかったけれど
二人のまわりには笑う理由がそこかしこに散らばっていたから
ためいきを挟み込んだ幼くない冗談と笑い声のタクトは
彼らをこの上なく幸せに見せた
とろとろと
体の窪みの噛ませ合いの続きのまま
目を閉じて聴いた
スラーに似た呼吸と時計の針の音
それから
羽虫のはばたきで目だまを風に舐め上げさせれば
汗と摩擦の午後に
彼は、彼女の演技に気がついて
彼女は、彼のほんとうのお目当てに気がついて
やみくもになって頭の中から一切の色を取り出して
白い壁に投げつけてしまいたかった
が
何にも気
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