表面以外はみんな嘘/佐々宝砂
 
役ができるひと、が好きなのだ。悪役のときは本気で怖い悪役でないとつまらん。まだ「ツインズ」の弟シュワルツェネッガーの方がましである。あのひと悪役やるときちんと怖いからね。

私が好きなのはケヴィン・ベーコンだ。彼は、たいして美男ではなくむしろファニー・フェイスなのに、青春映画「フット・ルース」の主役で颯爽と表舞台に出た。コメディにも出ている。なぜか「13日の金曜日」にも出ている。私は「フット・ルース」の昔からファンで「トレマーズ」なんか大萌えに萌えてみたものだったけど、本格的にこのひと好きやわあ、と思ったのは、「激流」をみたときだった。「激流」は決していい映画ではない。ほとんどケヴィン・ベーコ
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