夜よりも強く空気を破った/
白雨
夕暮れの会談に鶯が啼き
太陽は別れを宣告した。
私たちは、失いかけた腕のすき間から
明日の失望の全景を予感した。
暗くなり、
雨はミシンの糸を紡ぐ咽び泣きを聞いた。
かすれ声は夜よりも強く空気を破った。
天の声は、ああ
僕は腐れ縁の解けるほうが好きだ。
戻る
編
削
Point
(3)