収差/
ねなぎ
底冷えに震えながら
変化する気圧を感じていた
煙の色が変わったら
仮定した波形すら
忘れて良いのだと感じた
変化する音も色差も
比率でしか無かった
煙の味が変わったら
定義さえ無いのに
クロマキーの青を思った
切り詰められた空は
静けさに薄く
冷たく香る
収差に満ちていた
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