限無く尊厳に近い黙祷を/煙と工場
あるとき
あるやまに
一匹のくまが
すんでいました
このくまは
でくのぼうで
やくたたずなので
みなから
ののしられ
ばかにされ
つばをはかれて
いました
しかし
このくまは
こころやさしきくまなので
だれもかなしまず
だれにもあいされず
だれにもおもいだされない
そんなどうぶつのために
ただただ
いのりをささげていました
このくまも
ほかのどうぶつと
どうように
ひっそりと
みじめに
えいえんにさめない
とうみんをしました
こころやさしきくまよ
このせかいでは
どこもさむいきせつだが
つぎにあうときは
きみといっしょに
はるのひざしを
ただぼんやりと
すごしたいな
じゃ
またね
戻る 編 削 Point(1)