時間がとまる夢/
なかやまそう
苦しくて
押し戻される
世界は
銀色のイチョウと
冷たい風と
ぼくだけになり
時間がとまった
かのように
物音なにひとつ
しない静かで
冷たい一日となった
夢から醒め
日が暮れてから
自販機でジュースを
買いに外に出ると
誰ともすれ
違わなかったので
誰も居ない公園で
諏訪通り沿いの
イチョウ並木を
眺めていると
不規則に暗やみに
発色する葉っぱが
落ちてくる
きっと時間はまだ
とまっているのだと
今日は自分に
言いきかせてみる
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