お家へ帰ろう/優飛
 

いつもの帰り道
ふと拾い上げた落ち葉一枚
何気なく火をつけてみた
火は少し燻ってすぐ消えた

その様子が切なくも滑稽で
急に笑いが込み上げてきた
木々にコダマする笑い声


どれくらい笑っていたのか
それとも笑われていたのか



私は三分の二になったそれに
自分と同じ名前を付けて
ポケットにねじ込むと
足早に家路を急いだ


空はまだ微かに明かりを残していた


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