【短歌祭】「 さみしくさむいの。 」/
PULL.
お空がこおると氷が降るの。
さみしくさむいの。
お星に還るの。
傘を広げて、
「こーるさいん。」
こおったお空には届かない。
こごえるの。
氷は痛くて冷たいの。
ぬくぬくが脱けてゆくの。
だから躯が、
こおりついて、
もう地面から離れられない。
生えてしまったの、
ここで。
ここは地球。
還れないあたしを、
誰かあたためて孵して、
愛して。
了。
戻る
編
削
Point
(9)