青銅の蛇/アハウ
 
青く煙る 夕暮れ
窓から 黄昏の気息 忍び寄り
一人 聖書よむ 我
ロザリオ握り締め ラテンの呪文など唱え
夕焼けの紅 粗末な卓にかかり 青く遠く 紅 近く
偉大な日没を見入る もう夕べの祈りの時間
闇が音もなく滑るようにやってきて
このあたりもどっぷり闇につかる
燭台に焔ともし 十字架の前に跪き

夕べの祈り始めたり 祈り始めたり

すると 疾風 読み止しの本のページをめくり
雷鳴とどろき 黒雲あらわれ 驟雨 木々を濡らす
さらにさらに雷鳴近づき 
空気を震わし 風 逆巻き落雷する

ひるまず祈り続ける 我
続けざまに落雷する 雨脚ますます強く
窓際の床が濡
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