知る銀色/結城 森士
(僕を殺した声を殺す為に
知る時計の音)
堅固なピラミッドの秩序が崩壊していく
不可視のラジオの雑音の中で目覚めて
無機質な時計の音が永遠に鳴っていたこと
記憶の朝、
白い光の電車に乗って
揺れながら血の色で
彼女を想いながら春の草花
に揺れながら目覚めて
時計の音が永遠に鳴っていたこと
鉄橋から川の流れを覗く風が長い髪を流れ
水。日々鏡を望む水の色に泣きながら目覚めて
時計の音が永遠に鳴っていたこと
あの日の四人の影が食堂で夕暮れまで笑いあっている
永遠の西日を受け影になりながら四人が笑いあって
、伸びて
(繊細な記憶の
闇グラスの
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