雲の隙間に/渡邊永遠
雲の隙間に覗けた晴れ間
あなたの滅多に見れない表情
あなたの奥に潜んだ言葉
私の奥に眠った想い
全てを曝け出すのには
あまりにも束の間すぎて
すぐに通り過ぎてしまうから
とどめておけないもどかしさと腹立ち
遮られた雲の向こう
手招きしている太陽が
『こっちに来るのは簡単だよ』と、届かぬ願いを逆撫でしてる
明日は今日よりもう少し
長い時間を晴れ空の下
迫り来る雲に負けないように
空を見上げて私を投げ出す
雲の隙間に覗けた晴れ間
あなたの表情(かお)を確かめながら
私の雲も追いやって
広がる青空あなたに見せる。
戻る 編 削 Point(2)