ドラえもんの涙/
渡邊永遠
温かな茶の間の前であろうとも
一人ぼっちで出前のそばを食べる一人暮しの寂しい男性の前でも
ご飯そっちのけで夫婦喧嘩をしているさめざめとしたリビングでも
金曜日の19時になれば
また同じ過ちを繰り返すんだ
普遍という名の憧れと
普遍という名の一抹の寂しさを
小さな光の集合体の中に見ながら
自分の過ごした一週間に思いを巡らせた。
ドラえもんの涙やのびた君の涙が時々だけれど固まった氷を溶かしてくれるような気がして。
戻る
編
削
Point
(3)