耳鳴り/
わら
をみつけ、
おそる、おそる、
屋上にまで ゆき、
フェンスをのり越え、
ていねいに、靴をそろえていた
下に 誰もいないことを確認し、
その先に 立っていた
きらきらひかる 街をながめ、
やっと、流せた キレイな涙を感じ、
そっと、ほほえんでいた
そして、
目をつぶり・・・
だけど、
夢の中では、 羽がはえていた
望んだ世界へ ゆけるのだと、
信じていたのかもしれない
すべてから、解き放たれるのだと
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