エチュード(十)/
信天翁
くすんだ街の屋根瓦を舐めまわす冬陽
デビルの酌で酔っ払うプロムナードの枯れ葉
祖母ゆずりの猫背に鞭をいれる空っ風
温厚であってほしい地球に恐るおそるノックする
老残はシンボルの折りたたみ杖
あゝ ことしも暮れようとしているのに
干からびたからだには鉛の壁が建ちはだかっている
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