雪だるまにさようなら/こめ
ゴロンと横になり
無限に降り注ぐ純白のシャワーを
浴びていた
指先はかじかんで感覚を無くしていた
少し時が止まったような気がした
ムクって起きあがって
一人で小さい雪玉を作ってコロがした
ちょっと一個目作ったあとに二個目もつくって
上に乗っけて石と木の枝を拾って
一人で雪だるまを作った
そのあとその雪だるまの頭をトンっと軽く叩いて
僕は家路にもどった
振り返ると雪だるまが手を振って見送っていた
さよならバイバイ
雪降る日の一人遊びはこうして幕を閉じた
満月の下純白のシャワーをあびながらね
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