EPILOGUE(8)/
信天翁
鉛色の空には黄疸の冬陽が宙吊りになっている
丘のうえには十階建ての団地が陣どっている
そして時折団塊の世代とおぼしきかげが蟻のように蠢く
それはまるで巨大なニンゲンの洞窟みたいだ
性急な師走は黄昏もはやい
あゝ いつの日にか蟻たちも世代交代するだろう
アポロンが
黙示録にしるした
プラチナの四次元によって
戻る
編
削
Point
(3)