ぎしる/ねなぎ
で
慢性的な
偏頭痛
きりきりと痛む
声にならず
何も言えず
握り締めて
じっと耐える
つまらない
くだらない
苦しくて
退屈
ある朝の
上司との会話で
電話の応対のことで
叱責を受ける
社会人としての
自覚が足らないの一言で
机を蹴飛ばしていた
ぐるぐるとする
ぎりぎりとする
ただ牙を研ぐ
目を閉じず
歯を剥き出す
どろどろとしてる
べとべととしてる
もがいて
足掻いて
じたばたと
振り回す
ただ逃げ場の無い
力の行き所が
塊
濁り
ごつごつとして
ざらつく
噛み締めるように
壊すように
抱えるように
引き裂かれるように
それでも
生きるために
押さえ込み
ぎしる
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