書く動力14/Dr.Jaco
薄皮一枚とか、よく言う(かつて言った?)が、私は愛と憎しみ無しには生きて
いく自信が無い。その境界こそ他愛も無い、しょうもない代物である。私は最近、
会社の中でいわゆる「事務屋」から「現場」と言われる営業の世界に移ったので
あるが(誤解の無いように言うと、事務もまた書類のうえで顧客や営業担当者の
主張が蠢く「現場」なのだが、そうは言わない年寄りが多い)、千差万別の顧客
を前に話をしていたり、それによって契約ができたりできなかったりする毎日は
感情の起伏の連続である。「自分は王様だ」と思った翌日に「自分は大バカだ」
と沈む日々。
そんなふうに、愛と憎しみの間も行き来している。行き
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