英霊たちの名誉ある帰還2/アハウ
昼のまどろみ
爽やかな 午後に
香など 燻らし
読み止しの本を 手に取る
曇天の 遠い 午後
幻視のとき 訪れる
南の開け放たれた 窓 空から
南洋戦線ノ戦友帰還セル
身なりもきちんと
軍服の乱れも無い
ゲートルを巻いた足並みも正しく
南洋戦線ノ友帰還セリ
その数 幾千 幾万
隊列 正しく 帰ってきた・・・
ひとたび!
南洋戦線を偲ぶとき
悲惨な戦死が一様に目に浮かぶ
不思議に誰が想っても同じイメージが現れる
確かに それほど 悲惨だったのだが・・・
我らが祖先の英霊たちは
この悲惨な戦死を逆手にとり
陽動作戦として霊界か
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