機械少女/haniwa
 

あの少女のこころは構成されていたのだろう
手に持ったボルトが急に重くなった気がした
あの少女のこころはだいじょうぶだろうか
ボルトのひとつやふたつ抜けても壊れないでいられるだろうか
こんなものでも
こんなものでも
少女のこころの
たいせつな一部なのだ

家に帰っていつものように
椅子にすわって一服をする
まだ銀色に光るボルトを眺めながら
そういえば
この椅子の背もたれのボルトが一本抜けてたな,
ということを思い出した.

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