きらら/構造
 
をたのしみ

あるいはペンキの塗装にまぎれこみ
表面張力に踊りながら
固化してゆくことに
無上の興をいだいている

ぼくのかんがえをつたえる
微弱な電気信号は
ほんのわずかなミクロンの単位で
肌の表層につきささった
それら雲母を

蒸気や電磁そのもので
微動させるということにきづかず
ぼくのかなしみにへばりつくことを
たのしんだ微細な粒子をたしかに
全身の表層でおどりつづけさせ

数億光年先の灯火のような
ほんのわずかな光で
彼らなりのやさしさで
くっきりぼくの輪郭のみを
うつしだそうとしていたのだ

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