静かな日/わら
 










手をふれたわけでもない。

声をかけたわけでもないのに。

ただ、すこし、目が合ったような気がした。

それだけのこと。





ぼくは、静かに、腰かけたまま、

移りゆく景色に、

空に、

目をやろうとした。



どうしてだろう?


突然に、涙がこぼれてきたりするのは。







「こんなセカイに、 生きたくない。」



そんなふうにさえ、思ってしまった・・・







欠けたものに 抗いながら、


いつか、 受け入れる日を、




じっと、

待つのだろうか

















戻る   Point(11)