嫉妬する拳銃/はらだまさる
に木を植えている人々がいる
詩人は本の上で胡坐をかいて
プラスティックのドーナツを食べている
感謝できない役立たずの天才は
ただの馬鹿だ、どうしようもない阿呆だ
気味が悪い現実の崖の上
詩人達の愛なんて
白痴の戯言だ
撃ち殺せ
恥じらいもなく
浮遊する自己陶酔と
コンデンスミルクにチョコを浸して食む
吐き気のするぶくぶくに太った
白いぬめった眼と呼吸
撃ち殺せ
それでも詩を描こうじゃないか
貴様の中で
乾燥しきった黴に
もう一度湿りを
黴を救え
苔生す森を
町を
終わらない地平を
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