嫉妬する拳銃/はらだまさる
ートの子守唄
明日は我が身、
嫉妬する拳銃を撃ちまくる
テクノ・ドロップス
2
それにしても
このコーヒーに
どろどろと沈殿するミルク
私は詩人などこれっぽっちも信じていないよ
詩人など信じる方が間抜けだ
詩人など疑われてこそ
その存在価値があるのだ
詩人は欺瞞を欺瞞として承認する
薄っぺらな紙に描かれたカメレオンに如かない
それは生き残るための
ぎりぎりの選択
彼等の天才的な
ぬるい憐憫と更にぬるい嘲笑に
真剣に向き合うことは
あまりに危険だ
詩人の言葉に惑わされてはいけない
詩人を疑え
詩人は個人ではなく全体だ
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