嫉妬する拳銃/はらだまさる
 
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ビ・バップが
ハード・バップに移行するように
文字は飢えを凌ぐように増殖し続けて
マイルスが観客に背を向けるように
日本語を詭弁でひっくり返してゆくが
そこには表も裏も権力がぴったりと張り付いていて
武器なのか鎧なのか呪文なのか知らないけれど
冷感症的な高い教養を持つマザー・ファッカーは
その教養をデュオニオス的にも役立てられず
理論武装と自己弁護に帰着する輩ばかりで
傷つく事に過敏に怯えては人を傷つけ
簡単に裏切るくせに裏切られたら墓場までとは
どこまで自分勝手で子供染みてるのか
そんな奴が詩人なら詩人なんか
糞味噌の役にもたたねぇよ
ギザギザハート
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