全ての負け犬に告ぐ/虹村 凌
 
無い人間によって
快楽の為だけの生殖行為しか興味の無い人間によって
お前達の愛した世界は腐らされてしまった
お前達の愛した世界は駄目にされてしまった
負け犬達よ
今こそ立ち上がる時なのだ
気違い扱いされて
弾かれて
痛めつけられた日々の底で
その日々の底で積み上げた意思で
その意思を握りこんだ拳で
その掲げ上げた拳で
世界に教えてやらねばならないのだ
全ての負け犬よ
お前達は知っている
気違い扱いされる苦しみを
弾かれる痛さを
痛めつけられる事の酷さを
負け犬達よ
お前達全てが仲間なのだ
勝った気で寛いでいる奴等の寝首を
勝った気で惚けている奴等の喉笛を
掻き切り噛み裂いてやるのだ
負け犬達よ
お前等が示してやるのだ
お前達の愛した世界が正しかったのだと
拳を握れよ負け犬達
世界はお前達の握られたそのひとつひとつの拳にかかっている
負け犬達よ
俺もまたお前達を愛している
愛する負け犬達よ
拳を握るのだ
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