冬の晴れた日の午後/ぽえむ君
 
穏やかな風が吹く
冬の晴れた日の午後
寒い日のはずなのに
その冷たさはどこにもない

鳥たちはのびやかに飛び回り
土は生きている

めったにないこの日を
人も皆
外に出て心で祝う
会話を必要としない昼下がり

何もかもが美しい
何もかもが輝かしい

それは同時に
悲しさでもある

この幸せはまもなく去ってゆく
この幸せは守りきれない

幸せを悲しいと想うことを
初めて知った
冬の晴れた日の午後
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