公園にて/yukimura
休日のような匂いの中に
形骸化した飛行機が置いてある
両翼に子供がぶら下がっている
彼らほどのエネルギーが伝われば飛ぶかもしれないのに
エメラルドでできた細長い棒は
長さを50億倍したら太陽に触れるだろう
今、1人の少女がそれに手をかける
星になりたいといっている彼女と
星になろうとしない僕とでは
どちらの魂がきれいに輝くだろうか
まだ粗末に扱った痕跡のない魂
区別のつきにくい性の形式
服飾に喜びを見出していない肉体
ライオンの腰掛けが女子トイレを監視している
ミニチュアのジャングルにはストロベリーチョコ
こんな小さな砂漠にバベルの塔が立っていたとは
ナポレオンもア
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)