そんな、人間/ごまたれ
 
剥がれ落ちた

爪を

見ていたの。


まるで

複雑すぎた人生を

真後ろから

眺めてるみたいでさ。


光りもしない

石を

ただ磨いていたの。


そんな

滑走路だった。


次は

ネコがいいな、なんて

上手く鳴けもしないのに。


世界が終わるとき

何を願おうかって

まるで

流行りのように考えていたの。

神様  神様  って

手を合わせただけ

えらいなぁって。

最後に

したたか  とは

気丈    とは

なんなのか

教えてもらえませんか?


あたしは

そんな人間だった。


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