あの角を曲がってから、/
AKiHiCo
暗い夜道を独りきり歩く
ビルディングの四角い隙間から
零れ落ちる白い光の柱
あの中できっと誰かが呼吸をしている
そう思うとなぜか悲しくなって
紺碧の夜空はどこまでも続くのに
どうして僕たちは
こんな狭い処でしか生きられないのだろう
腕を伸ばしても届かない
あそこには往けない
そういう風に創られた世界の檻の
見えない鎖に縛り付けられた心
どうすれば解けるのだろう
絡まった糸は日に日に
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