詩の彼岸性について/青色銀河団
ラトンのイデア世界みたいなものを想定している。完全な美は、不完全な此岸においては、気配を感じ取ることしかできない。美は潜在するものだと思う。美は潜在的に現れるのだ。詩に、絵画に、雨に、梢に、空に。
そうでなくて、なんでこれほどまでに美しいものが存在するのだろう。
たとえばサモトラケのニケ像。数千年前の彫像をなぜ今も美しいと感じるのか。美は普遍的なのだ。
美は好みとは違う。美醜の概念が時代により相対的であるのは知っている。
しかし、美はどうしても絶対的なものだと思うのだ。
詩における美は彼岸からやってくるものだ、という信仰表明。
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