冬の声(七)/信天翁
 
庭木のゼブラ ストライプを投影したかとおもったら
坂道をくだる自転車並みのはやさで
あすの天気を翻訳している落日
(まるで同時通訳者みたいだ)

垣根には野良猫が隠れていそうな しずけさ

犬小屋では眼と耳だけを動かしている飼い犬の ものうさ

近くで車庫のシャッターがつぶやく

(あした てんきになぁーれ) 

 





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