高い平原/霜天
 
時々には、迷ってしまう


何もないままに、辿り着いてしまうこともある
戸惑いを超えると、水平になれるらしい
幾重にも繋がっていく扉を間違えてしまった君が見るのは
ビルの谷間に引っかかった
高い、高い平原


そこに行かなければ分からないこと
二十五番目の扉を(間違えて)開けた君がいるのは
二十六、と名付けられた街
大きな川がとても似合っていたって
相変らず引っかかったままの平原は
飛んでいく空の鳥みたいだった、って
ただ一本だけの道を、信じることもなく進んでいけば
二十七、に辿り着くのかもしれないし
そこで終わっているのかもしれない


君が言うには

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