その石は/
ぽえむ君
その石は座ったまま
足を出さないで
意志は黙ったまま
その意地だけは
味を出しながら
維持している
重い心を思い
なぜか恋しい気持ちが濃い
その力に負けて
自分の視線を曲げてしまうほど
不整な眺めこそが
風情を感じさせる
その石は
複雑に言葉を組みながら
心を汲まれてゆく
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