遊び/ヨルノテガム
 
丸い半分の三段腹を
飛脚のように飛び越えて
一本ピーンと上から下まで
背骨を伸ばした

そこに、右手と左手と右足と左足が生えてきて
目線の先には鏡に映った三段腹が
四段腹にダイナミック膨れ上がって見えるのです

途中、大きなハート型の心臓が
尻とボインと音符を指揮して、
波波ならぬ「クネクネ潮騒狂想曲」を掻き鳴らし出したので

右手と左手と右足と左足は打ち震え、
すると、三段腹はコチョコチョくすぐったがり、身悶え気分。
鏡の四段腹はというと、四段目の下っ腹に双子の
二段腹を身ごもったのでした

それを見ていた真っ黄色い月の子供が大陰唇の母親に報告すると
母親は色気を出して 若緑色の月に化け、
「クネクネ潮騒狂想曲」を弾く音符を誘惑、だまして、ペロリと
食べてしまったのです あー

赤いハートの心臓は 黄色く青褪めてしまって、それでも
まだ、クネクネと尻とボインを操るのですが
大海原に浮かぶ建物のように当てどなく 揺ら揺らと・・・
狂想曲は 完成を見ずに、想い出になってしもうたのでした。







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