そんな、あなたへ/Rin K
あなたの電話に繋いだら
あなたが出る
そんな当たり前のことを
確かめたいと思った夜に、いま
窓を開けて出逢いました
複雑な涙ほど
単純な味がして
離れてゆくほど
迫ってくる
波
それはまるで、あなたそのもの
僕らを連れた舟の軌跡
消えてもいまなら、まだ辿れそうな
夢からさめないまま
まもなく僕も、冬を見る
突き放される厳しさよりも
寄り添われる優しさにもろい
そんな、あなたでした
傷に触れないといつまでも
笑い続けるから、触れたら
急に黙り込んで
雨の音がする、とつぶやいた
そんな、あなたでした
そんなあなたに
いま一番あいたい
いま、いちばんあいたいのは
僕という、ひとり
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