沈黙の為に++/六崎杏介
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世界から何か、何も起き無い事を含めて、面白い反応があればそれでまあいいという気がしたし、今もそういう気分だ。
何か自分を楽しませる反応を世界がしてくれればラッキー、不幸にも不幸な役回りが当たった、又は与えた方にはお悔やみを申し上げます。
薄く水を引いた絹に、顔料のたっぷり含んだ筆を落とす。意図した、又は意図しなかった滲み。その観察。生きる事はその程度であった。
いつか罰が来て死ぬんだろう、その諦念がとても甘くなる程、悪夢は非現実的でリアルな威力・強さを持って頭を満たしている。
何によって死ぬのか、誰によって死ぬのか。そんな事はどうでもいい、と思えて仕方が無い。
故に一人で、命的には
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