会社員の憂鬱/狩心
強い日差しが照りつける中 逆立ちで無重力ウォーキング 異星人の開脚 初公開
俺様が通る 踊り狂うこの都会の野原 様々な店舗を回り 我が社の商品を営業する
埋立地の上を歩いている時に 鯨の鼻歌が聞こえた 海を返せ 彼女から電話
「ケンちゃん何してるの?」 「歩いてるの」
休む暇もなく 心に余裕もなく 懐も寂しく 札束は天から降ってこない 今日は土星
道路がうねっている ファーストフードに駆け込み イカレポンチを口の中に掻き込み
時代の電波を脳髄に書き込み たった15分の昼食中に 怪奇電波 彼女から電話
「ケンちゃん何してるの?」 「ご飯食べてるの」
頭を下げてばかりで 胸を
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