会いたい/山崎 風雅
 


 なんとなく身体が重い
 洗濯機を回したはいいが
 この雨で干すことができやしない

 眠りの公園を
 何度も行き来した後に
 熱いブラックコーヒーを口に運び
 ままならぬ夕方の寂寞に襲われてる

 まぁ いいや
 雨もいつか止む
 雨音も瞳を閉じて聞いていれば
 悪くもない

 心のレンズに映るおまえは
 いつも笑っていて
 笑っていて

 もしおまえが消えてしまえば
 俺はどうにかなってしまうだろう

 おれは足首に枷を結ばれている
 遠くには行けない

 濡れた身体を拭ったあと
 俺を抱きしめてくれ
 
 俺は寂しがり屋のピエロさ
 
 雨は嫌いだ
 おまえに会えない

 
 

 おまえに会いたい





 
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