希望の詩/きりえしふみ
肌寒い冬の日であっても
それが淋しい雨の午後でも
探して下さい
一縷の柔らかな陽射し
あなたを誘(いざな)う一陣の
甘い風の香
ふいに足を踏み出して 旅してみたいと思うまで
両方の耳を澄ましていて下さい
注意深く読み上げて下さい
あなたの膝の辺りでふて寝している
真実が突如目を醒まし
籠の小鳥が舌っ足らずの愛をまた 囀り始めるまで
あなたはただ楽しみに待っていれば良いのですから
あなたが好んだ植木鉢に
そうして あなたは毎朝水を遣り
鼻歌を歌いながら 待ちさえすれば
可愛い花は鮮やかに咲き出すのですから
難題であっても ただそうして向かい合えば
答えはぽ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(9)