詩人はもっと世に出なければならない/山崎 風雅
 
 甘い匂いのする方へ 
 人は群がりたむろする
 決して悪いことじゃないけれど
 最低限のルールはまもってほしい

 近所にすんでるおっさんが
 今日もパチンコで金をすって
 金の無心にやってくる
 日払いのバイトをしている
 夜は飲みに行く
 確かに毎回ちゃんと返済するけれど
 優しさには限界があって
 おっさんは限界をこえようとしている

 親しきなかにもルールあり
 今度無心にきたら
 説教してやるつもりだ

 振り回されるのはごめんだからな

 漆黒の夜に灯るネオン
 味気ない食事をすましたら
 俺は一人で頭の中で旅をする

 昨日は親友が夕
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