最初で最後の握手。。。/Lily of the valley
仕事中だったので、邪魔をしないように挨拶だけして帰ろうと思っていたのが、気がつけば1時間ほど話し込んでしまっていた。
時刻が2時半を回った頃、そろそろ帰らねばと思い、先生に挨拶をして、職員室を後にした。
職員室前で帰り支度をしていると、ロバ男先生が出てきて、『ボクはこれから靴箱です。』と言って歩いていった。
『靴箱です』とは言っても、先生が靴箱になれるわけではなく、『これから靴箱に行く』と言う意味だ。
この2年間で、先生の可笑しな言動と行動には、だいたいの目星がつくようになった。
『これはチャンス』と思いながら、ボクは先生の後をつけた。
まるでストーカーそのもの。
靴箱につくと、先
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